ガスケットにはどんな種類があり、どのような場所で使用されているのでしょうか?この記事では、ガスケットの種類と特徴、おすすめのガスケットメーカーをご紹介します。合わせてガスケットとパッキンの違いについても確認していきましょう。

 

ガスケットとは?

「ガスケット(Gasket)」とは、流体の漏れを止めるため、固定して密封する部品のことです。例えば、パイプとパイプをつなぐと、その継ぎ目から中を流れている液体やガスが漏れてしまいます。この漏れを防ぐために継ぎ目にガスケットを挟み込んで、気密性や液密性を保たせるのです。ガスケットはボルトや専用器具にしっかり固定されて、気密性や液密性を保つ役割があります。一口に「ガスケット」といっても様々な材質があります。

 

▽ガスケットの材質

・テープシール

・ゴム

・メタル

・ワッシャー

・液状ガスケット

 

ガスケットは目的に合わせて適切な材質を選ぶことが大切です。ガスケットの材質によっては、各種機器の劣化を早めたり、溶けてしまう可能性があるのです。そのため、ガスケットを選ぶ際には材質の特徴をよく抑えた上で材質を選定する必要があります。

 

ガスケットの種類

ここからは、ガスケットの種類別に詳しく見ていきましょう。

①テープシール

テープシールは気密性・液密性を保つため、部品や配管など静止している部分に使用されます。

②ゴム

ゴムの代表的なガスケットはOリングです。溝に沿ってはめ込み取り付けます。小さい締め付けトルクでも効果を発揮します。バイクでは、キャブレター本体(上部)とフロートチャンバー間、サーモスタットケースとカバー間に使用されています。Oリングはへたると機能しなくなったり、劣化による燃料漏れするので要注意です。装置を分解したら毎回新品のものに交換する必要がありますので、万が一に備えてOリングセットを購入しておくと安心です。

③メタル

メタルガスケットは金属系のガスケットです。主に圧力・温度の高い箇所のシールに適しており、バイクにはシリンダヘッドに使われています。メタルガスケットは繰り返し使用することができないので取り外した場合は毎回新品に交換しましょう。

④ワッシャー

ガスケットとして使われるワッシャーとは銅ワッシャー・アルミワッシャーのことです。柔らかく潰れやすい銅やアルミが良く使用される材質です。銅ワッシャーを装着したら液漏れがないか確認して、変形してしまったら必ず交換しましょう。ホームセンターでも販売されているので、変形したワッシャーを持っていきサイズを確認して購入しましょう。

⑤液状ガスケット

液状ガスケットはガソリンや排気漏れ予防のために極少量塗布して使用できます。シリンダヘッドの固定ボルトの締め付けトルクを許容範囲内で最大まで締め付けて使用します。

 

ガスケットの選び方

ガスケットには様々な形状・厚さ・材質があり、接続部に合わせて選択します。ガスケットの使用環境を考えて、流体の性質と相性の良いガスケットを選びます。

まずはじめにチェックするポイントはガスケットの弾力性(柔軟性)です。各種機器の接触表面と十分に馴染むのか、共に破壊せずに十分な強度があるか確認しましょう。また、ガスケットの耐熱性(耐寒性)や耐圧性も要チェックです。使用する温度または圧力にガスケットの材料が十分に耐えて優れたシール性能があるか確認します。使用する環境下で長期間シール性能を発揮する安定性、流体に侵されない耐薬品性も重要です。

触れる気体や液体などを考慮して取り扱いしやすいメンテナンス性も確認します。

 

換時のことを考えて、取り付けと取り外しが容易にできるものを選ぶと良いでしょう。

 

ガスケットとパッキンの違いとは?

「ガスケット」と似たもので「パッキン(Packing)」がありますが、両者の違いは何でしょうか。パッキンとガスケットはどちらも同じ密閉用のシールですが、使用箇所が異なります。「パッキン」は動くところに使われる運動用のシール材のことで、 「ガスケット」は動かない場所に使用されます。機能的にはどちらもシール材には変わりはなく、使用される場所によって言い方が変わるだけです。実際には、パッキンもガスケットは明確に区別されることなく使われていることが多いです。メーカーによっては、運動用のシール材をガスケットと呼んだり、固定用ガスケットをがをパッキンと呼んでいるケースもあります。

 

ガスケットの歴史

排ガス規制、省エネ・軽量化など、社会環境の変化によって、エンジンは改良・発達を繰り返してきました。

1966年、カローラ用K型エンジンにソフトガスケットの一貫生産が開始され、それと同時にガスケットも改良・発達を繰り返してきたのです。

1978年にはEGS(エキスディッドグラファイトシート)ガスケットの量産開始されました。素材はアラミドからグラファイト、メタル素材が採用されて、新しい素材が適応されたのです。

1986年にはメタルガスケットの開発が開始され、1989年にはディーゼルエンジン用ガスケット量産開始されました。

1990年には世界初のガソリンエンジン用1層メタルヘッドガスケットが量産開始され、2003年には環境適応材料でのメタルガスケット一貫生産されました。

ミクロン単位の精密加工を施して、シール力は一層高まっていったのです。

 

ガスケットが使用されている場所

スケットは気密性または液密性を保つために使用することが目的です。ガスケットが最も多く使われるのは、配管と配管の接続部でよく使用されるフランジ部です。フランジにガスケットを用いると流体が漏れないような配管となります。

シートガスケットは、配管内部から流体が漏れるのを防ぐため、フランジとフランジとを接合する部分に挟み込むようにして使用されます。

液状ガスケットは汎用性がかなり高く、通常の施工で使われたり、漏れた場所の応急処置にも使われています。

非金属ガスケットは非金属材料のみで構成されており、複数の材料を混合したものもあります。金属・セミメタリックガスケットと比較して軟質で馴染みやすく、柔軟性に優れているのが特徴です。低温・低圧の条件で用いられることが多く、一般配管やバルブボンネットなど、機器接合部に使用されています。

セミメタリックガスケットは金属材料と非金属材料を組み合わせて作られるガスケットです。うず巻形ガスケットは金属包み形のメタルジャケットが主流となっています。フィラー(緩衝材)に膨張黒鉛を使用した場合シール性能と熱サイクル負荷時の応力変化に対する追従性に優れています。一般配管のほか、高温・高圧・極低温の各種機器まで幅広く使用されています。

メタルジャケットガスケットは耐熱性に優れておりマルチパス形多管式熱交換器などに使用されています。一方で、金属材料のみで作られている金属ガスケットは強度と耐熱性を生かして、高温・高圧条件で使われています。

 

シートガスケットのメーカーは何社あるか

ここからは、シートガスケットの国内メーカーと海外メーカーをご紹介しましょう。

日本のシートガスケットメーカー

まずは、日本国内にあるシートガスケットメーカーです。

・バルカー

株式会社バルカーは産業機器、化学、機械、エネルギー、通信機器、半導体、自動車、宇宙・航空産業等、あらゆる産業向けに各材質のガスケット、ゴム製品、回転機器用パッキンなどを設計、製造、加工および販売を行っている会社です。

「バルカー」の製品

http://www.valqua.co.jp/product_classification/product_category/

 

・ニチアス

ニチアス株式会社はシール材をはじめとする製品から「プラント向け工事・販売」「工業製品」「高機能製品」「自動車部品」「建材」という5つの事業を展開しています。各材質のガスケット、ゴム製品、回転機器用パッキンなどを設計、製造、加工および販売を行っている会社です。

「ニチアス」の製品

http://www.nichias.co.jp/products/product/seal/index.html

 

・日本ピラー工業

日本ピラー工業株式会社は、水や油、危険な薬液・ガスなどの流体が漏れることを防止する“流体制御機器”を設計・開発、製造するメーカーです。

「日本ピラー工業」の製品

https://www.pillar.co.jp/product/category_list.php?category_id=33&page=1

 

世界のシートガスケットメーカー

続いて世界の有名シートガスケットメーカーを見ていきましょう。

・ガーロック

ガーロック社は様々なシーリング製品を開発している有名メーカーです。卓越した耐薬品性、柔軟性により、極低温から高温・高圧の条件下でも高いシール性を発揮します。

 

ガーロック社

http://www.valqua.co.jp/wp-content/uploads/pdf/products/garlock_gylon_030804.pdf

 

・クリンガー

クリンガー社は世界で最古のガスケットメーカーです。優れた技術と経験量、信頼性は世界から評価されています。

クリンガー社

http://akitsukogyo.com/product/gasket/klinger/

 

・ドニットテスニット

ドニットテスニットは欧州スロベニアにあるガスケットメーカーです。

世界で約15%のジョイントシート(ガスケット)シェアを占めており、耐熱性を改良した新製品も開発しています。コタニ株式会社はテスニット社(TESNIT)の日本総代理店です。

ドニット・テスニット(DONIT TESNIT)社

http://www.kotanikk.com/tesnit/

 

まとめ

ガスケットはシール材の中でも、動かない場所に適用されているものです。ガスケットの種類や用途は多種多様あり、一般用から自動車・薬品・造船まで幅広く使われています。シール装置には、正しい設計・形式・構造と適切な取り扱いが必要です。長期間安定したシール効果を得るために、用途に合わせて適切なガスケットを選ぶようにしましょう。

コメントは利用できません。